
先日、GoogleプレイスとGoogle+ローカルページが統合され、Google マイ ビジネスというサービスが公開されました。
Googleマップのような地図情報サービスやGPS付きスマホが普及した現在では、ネット検索でお店を探すという行為がすっかり普通になっています。そういうリアル店舗を持ったお店の集客施策としてローカルSEOが注目されており、Googleもその方面を強化したい思惑を持っているようです。
ローカルSEOとは
「ローカルSEOって何ぞ?」という方が大半だと思うので簡単に説明すると、「商圏に関係するキーワード」で検索されたときに、自店の情報を効果的に検索結果に表示させる施策を指します。クエリで言えば「接骨院 横浜」などですね。スマホのGPSがONになっている場合は、「接骨院」の単体でも近隣の接骨院の情報が出ます。
ローカルSEOにもっと知りたい方は、SEMリサーチさんに詳しく書かれていたのでそちらをご覧ください。
・【ローカルSEO】[1] ローカルSEOの概要 ::SEM R (#SEMR)
ローカルSEO 普及の壁
ローカル(店舗)ビジネスの集客に威力を発揮するローカルSEOですが、では実際に取り組めているお店があるのかといったらまだまだ少ないんじゃないでしょうか。Googleマイビジネスへの登録などは慣れた人間がやれば10分程度で終わるんじゃないかと思うんですが、個人店への普及率は数パーセント程度ではないかと。
Googleマイビジネスへの登録どころか、自店の公式ホームページすらないお店もざらです。こうした現状を見ると、もったいないなあと思うと同時に、仕方がないことなのかなあとも思います。
仕方がないと思う理由をちょっと箇条書きにしてみます。
- 効果が見えないからモチベーションがわかない
- 忙しくて手が回らない
- やり方がわからない・難しそう
- ネット集客という概念がない・自分には関係ないと思っている
- キーボードが苦手
ネットにどっぷり浸かっている人だと、4番目や5番目は「そんなバカな」と思われるかもしれません。でもですね、実際に多いんですよ、そういう人は。パソコンやインターネットを一定以上のレベルで使いこなしている人は少数派です。
んで、そういう人たちが「ローカルSEO」や「Googleマイビジネス」で検索するかといったら、まずしないわけです。NHKやテレ東の報道番組が大々的に取り上げるとか、Googleが大量にCMを打つとかしないとこの現状はそうそう変わらないんじゃないかと思います。
Googleマップにいろいろなお店の公式情報がしっかり表示されるようになったらすごく便利になるし、お店も集客しやすくなってよいと思うのですが。
意外と簡単 ローカルSEOのはじめ方
せっかくなので、ローカルSEOのはじめ方をちょろっと紹介したいと思います。まず、流れをざっと説明しますね。
- 公式ホームページを作る
- Googleマイビジネスに登録する
- その他、色んなサイトにお店の情報を登録する
- できればソーシャルもやる
ね、簡単でしょう?
注意点を挙げておくと、自店の公式ページはアメブロなどの無料ブログサービスなどで作らず、レンタルサーバーを借りて自作するか、JimdoやWIXなどのホームページ用のサービスを利用して構築しましょう。
無料ブログ系サービスをおすすめしない理由はいろいろあるんですが、いちいち書いていると結構な文量になりそうなので気になる方は以下の記事をご覧ください。
・店舗や会社のブログを外部の無料サービスでやってはいけない最新の理由 | More Access! More Fun!
次、冒頭から紹介しているGoogleマイビジネスへの登録ですが、ぐだぐだ説明するよりやってもらった方が速いと思います。途中で電話を使った認証が求められるので、手元に電話機を用意しておくとスムーズです。
次、見つけられる機会を増やしたり、自社ホームページへのリンクを増やすために地域情報系のCGMを中心に片っ端からサイトを登録していきます。使えそうなサイトが以下のページにまとめられていたので、参考にしてください。
・ローカルSEOで集客力アップ! 無料で使えるWebサービス13選 | 東京、千葉、木更津などのSEO対策会社はユナイテッドリバーズ
ちなみに、知人のやっているSEO会社のコンテンツです。私など足元にも及ばない腕利きですので、SEO関連の仕事があればぜひご利用ください(ステマ)。最近、忙しくてパンク気味のようなのでタイミングが悪いと断られるかもしれませんが。
最後に、ソーシャルメディアの活用です。一時はよくソーシャルメディアコンサルなんたらって人たちが雨後の筍のごとく湧いていましたが、最近あまり見なくなりました。メッキがはがれた人からバイラルメディア方面にでも移行してそうですね。どうでもいいけど。
ええと、そう、バイラルです。ソーシャルメディア活用というとすぐバズとかバイラルとかいっちゃうんですが、そういうのははっきりいって幻想なので忘れてください。バズなんて滅多に起きませんし、狙って起こすのはかなり困難です。
また、バズって露出が増えたところで、お店の売上に結びつかないこともありえます。例えば、税理士さんの面白ツイートが1万RTされていたとして、その税理士さんに会計について相談したくなるでしょうか。ならないですよね。
さっきのリンク先にも書いてありましたが、ソーシャルメディアで確実に狙える効用はリピート促進の効果だと思います。メルマガやDMのためにお客さんの個人情報を聞き出すのは難しいですが、「いいね!」や「フォロー」であれば、お願いすれば案外簡単に応じてくれるものです。
1いいね!あたりの再来店率などを尋ねられると困ってしまうのですが、よく居酒屋のカウンターで常連さんと店員さんがFBページに投稿した内容で盛り上がっていたりするので、顧客ロイヤルティーだとかエンゲージメントだとか言うものを向上する効果は間違いなくあるんだと思っています。
あ、でもあんまり内輪話で盛り上がりすぎると新しいお客さんが入りづらくなるので気をつけてください。
むすびに
なんでこんなこと書いてたんだっけ、と途中から意図を見失っていたんですが、思い出しました。ある記事を読んで思うところがあったのです。
・地方都市は「ほどほどパラダイス」になった! | ショッピングモール愛が止まらない | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
郊外のショッピングモール、増えてるみたいですね。便利だし、映画館が併設されていたりで私も最寄りのららぽーとにちょこちょこ出かけるんですが、そのたびにカップル・家族連れの多さに「あ、私はここにいてはいけない人間なんだ」と絶望しています。このままショッピングセンターの侵略が続くと私のような毒男の居場所は早々に日本から消えてなくなってしまいそうです。
まあ少子化日本ですから毒男が迫害されるのは致し方ないとして、チェーン店ばっかりになるのが嫌なんですよ私は。金太郎飴みたいに整ったチェーンよりも、特徴と人間味がある個店の方が好きなんです。とはいえ、資本主義日本では大量の広告費と安売り攻勢が仕掛けられる大手チェーンの方が有利であるのはどうしようもない事実なわけで。
で、ローカルSEOってそんな状況に置かれた個店にとって結構武器になると思うんですよね。大手では目の届かない細かいニーズを察知できるというか、ゲリラ戦術が通用するというか。自分でやればお金もさほどかかりませんし。もちろん、店頭でのサービスが一定以上の水準であり、顧客が喜んでくれるレベルであることが前提なんですけれども。
この記事が個店の関係者の方にどれくらい読まれるかわかりませんが、だまされたと思ってGoogle マイ ビジネスへの登録ぐらいはやってみてください。
Googleマップに写真が掲載されているのを眺めるだけでもけっこうテンション上がりますよ。