「ごみ屋敷禁止法案」こと「廃棄物の集積又は貯蔵等に起因する周辺の生活環境の保全上の支障の除去等に関する法律案」についてちょっと調べた


こんな記事を読みました。

ごみ屋敷に住みたくて住む人なんていない ~ごみ屋敷禁止法案のバカらしさ~(Yahoo!ニュース個人/藤田孝典)

へえ、そんな法案が出てたんだ。日本維新、みんな、結い、生活の野党4党が5月16日に提出していたそうです。最近はあまり目にしなくなりましたが、一時期テレビなどでやたらにゴミ屋敷が取り上げられていたように思います。目に触れなくなった問題はなくなったものと感じてしまいがちですが、引き続き問題になっていたんですね。

藤田孝典さんの主張は大筋においてごもっともで、精神疾患や認知症等が原因でゴミ屋敷になってしまったものに対して「罰金取るぞ!」と脅したところで問題解決に至るとは私にも思えません。しかし、政治家の方々だってそこまでバカではないでしょう(と、信じたい)。対症療法だけでなく、根治の手段もきちんと考えているんじゃないでしょうか(と、思いたい)。

というわけで、報道だけではなく一次ソースを確認してみました。

「廃棄物の集積又は貯蔵等に起因する周辺の生活環境の保全上の支障の除去等に関する法律案」を共同提出しました。(日本維新の会)

お、ちゃんと上がっていますね。こうやってすぐに発信元に当たれるのがインターネッツのよいところです。それではと、法案の概要と要項のPDFへのリンクをクリックいたしますとエラーで表示できません。

(#^ω^)ピキピキ

400エラーなのでもしかしたら私の環境が悪いのかとブラウザを変えてみたりするも解決せず。ひょっとして……とHTMLを確認しますとURLがやたらに長い。んで、PDFへのリンクのはずなのに、おしりに拡張子がついていない。

これはもしやと思って「https://j-ishin.jp/legislator/news/2014/05/16/「アンカーテキスト.pdf」」を打ち込んでみたところやっと開けました。おそらくCMSの仕様で長すぎるリンクURLはぶった切られてしまうんでしょう。5月16日に公開して未だに気がついていないとは……サイトの管理体制がちょっと残念ですね。

教えてあげたほうが親切だとは思うのですが、維新支持者ではないし、ちょっと面白いので放置。どれくらいで気がつくかなあ(意地悪)。

変なところでつまずいてしまいましたが、気を取り直して。

廃棄物の集積又は貯蔵等に起因する周辺の生活環境の保全上の支障の除去等に関する法律案(概要).pdf
廃棄物の集積又は貯蔵等に起因する周辺の生活環境の保全上の支障の除去等に関する法律案(要綱).pdf

そんでもって記者会見の動画も。

動画の中で「ごみ屋敷禁止法案」って明言してますね。てっきりマスコミがつけた通称だろうと思ったのでちょっとびっくり。藤田孝典さんの指摘のとおり、もっとマイルドな名称の方がよかったのでは。

まあそこはどうでもいいんですが、1つ目に上げたPDFに藤田孝典さんの懸念を減じさせる文言が入っています。

それにしても、どうして役所の出す資料っていちいちコピペ不可のPDFが多いんでしょうか。ましても(#^ω^)ピキピキしましたが、該当箇所をテキストに起こし直しました。引用しづらい形式で発信しているから正確な情報が広まりにくく、いろいろなデマがなくなんねえんじゃねえかとか。

○都道府県・市町村の努力義務
1.周辺の生活環境の保全上の支障を生じさせている者(又は生じさせるおそれがある者)に対し、必要な指導を行うとともに、必要があると認められるときは、その住居の清掃に要する費用の補助、廃棄物の適正な処理に関する助言その他の支援を行う
2.所有者のいない猫の数をできる限り少なくするため、地域の実情に応じた計画の策定、生殖を不能にする手術の実施その他の地域における取り組みに対して、情報の提供、助言その他の支援を行う

「片付けねえと罰金だからな! おらおら!」というばかりではなく、ケアについても考えられた法案のようです。猫の件だけ妙に具体的なのが気になります。

まあ、生活保護受給希望者への「水際作戦」しかり、この手の決め事は運用のさじ加減ひとつで死文化しかねません。少なくとも強硬な手段に至る前までには、「審議会等への意見の聴取」のプロセスを必須化した方がよろしいんではないかと思われます。

ところで、どうしてこの法案が維新の会主導で出てきたんでしょうか。

禁断の「ゴミ屋敷」ついに! 大阪市が実態調査始める(msn産経ニュース 2012.8.27)
いわゆる「ごみ屋敷」対策について(案)に対するパブリック・コメント実施結果を公表します(大阪市 2013.8.15)

なるほど、橋下徹維新の会代表のお膝元である大阪市ですでに進めていたんですね。この取組の成果がどうであったのかは存じませんが、これを下敷きに本法案が作成されたと見てよいのではないでしょうか。猫の件がやたらに具体的だったのも、こうした調査を元にしているためなのかしらん。

というわけで、“「住人がごみを溜めて不衛生で危険なところに住みたいと思っている」のだと本気で信じている”政治家たちが乱暴に作ったものでは一応なさそうです。

私もけっこうな汚部屋住まいなので、強制執行されたら大変だとあわてて掃除をしたのですが、ちょっと損した気分です。あ、掃除なんて普段からやれと。ごもっとも。

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