英語ができて、仕事ができない若手社員が急増するのは当然の話


こんな記事を読みました。

大研究 なぜ日本の企業はこんな採用をしているのか ユニクロ・楽天・グーグルほか 急増中!「英語ができて、仕事ができない」若手社員たち(現代ビジネス)

マジメに言及するのもバカらしい記事ではあるのですが、話題になっているので食いついてみます。

本文に明示はされていないものの、この記事の前提には「英語ができる≒仕事ができる≒学歴エリート」という暗黙の了解があるように思います。日本人の多くは英語力にコンプレックスを持っているんじゃないかと思うんですが、私などもその口で、英語をペラペラ話している人をみるとなんかかっちょいいなあと感じてしまいがちです。そういう嫉妬のうさ晴らしをするための記事なんでしょうね、これは。

データがまったく示されていないので極めて眉唾ではありますが、あえて「英語ができて、仕事ができない若手社員が急増している」ことを事実と仮定して論を進めてみますと、まあ当たり前の話じゃないかなと。

そもそも仕事に求められる能力は多岐にわたって存在します。とりあえず思いつくものを羅列してみましょう。

  • 英語力
  • 交渉力
  • 調整力
  • 接客力
  • 企画力
  • 実行力
  • 計数能力
  • プログラミング能力

その他、いくらでも挙げられますね。それぞれの能力は基本的に独立しておりますので、英語力と強い相関はないでしょう。

これらのうちで「何を求めているのか」を明確にしないまま、いたずらに英語力だけを評価したってマッチする人材が採用できるはずがありません。ミスマッチな選考基準で採用したのに、入社してから「使えない」と嘆くのは違うでしょう。翻訳や通訳であれば英語力に偏った採用方針を打ち出すのは大正解だと思うんですけど。

なんかもう結論が出てしまった。どうしよう。

えーと、無理やり話を広げてまいりますが、日本の採用慣行の問題のひとつには横並び採用があるんじゃないでしょうか。ひとつの会社に限定しても、部署や成長段階によって求められる能力って異なるんですよ。

総合職と一般職の区別すら最近はほとんどないわけですが、企業側のニーズとして「兵隊として雇いたい人材」と「幹部候補として育てたい人材」って明らかに求めるスペックが違う場合が多いんですよね。それをどちらも表面上は同一の基準と待遇で採用しようとするからひずみが生じやすいっていう。

はじめから兵隊としての採用なら、それはそれで明示しなきゃマズイと思うんですよ。実態はほとんどが国内の現場で就業するのに、「グローバルで活躍しよう」みたいな現実とは異なる夢で釣る採用が実に多い。それが狭き門であることはちゃんと伝えているんでしょうか。

学校入試では一般的に行われていることですが、「特待コース」「普通コース」「理系コース」みたいなコース分け採用を企業はもっと積極的に取り入れてみてもいいんじゃないですかね。ちょっと前にDeNAやグリーが新卒エンジニアを最高年収1000万円以上で雇うみたいな話がありましたけれど、個別の事案がうまくいったかどうかはさておき、そういう取り組みはもっと広まってもいいと思います。

ですので、英語力を求めるにしても一律に要求はせず、「グローバルエリートコース」みたいなものを設けてそこでだけ英語力を問えばいいんじゃないかと。こうすれば、雇用される側の「こんな職場じゃ英語がちっとも活かせない」という不満も、採用した側の「英語だけできたって使えない」という不満も両方解消できるのではないでしょうか。

現在の労働慣行下では、あるコースでうまくいかなかった人を別のコースで雇い続けなければならなかったり、コースが変わったからといって簡単に減給もできなかったりするのが企業にとって悩ましいところではあるんですが。

うーん、どうも散漫になってきたのでこのへんで。

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