こんな記事を読みました。
どこかで見た記憶のあるタイトルですが、きっと気のせいでしょう。
ローソンの賃上げ報道を受けた記事です。内容は以下に引用する一文でだいたいわかっていただけるかと。
だって、正社員の賃上げに充てる財源は、フランチャイズのオーナーを締め上げて捻出するに決まってるじゃないですか。
な、なんだってー!
コンビニの本部ってのはつくづくひどいやつですね。全国のフランチャイズオーナーからむしり取って自分たちの給料だけを上げようとは、まるで百姓を生かさず殺さず搾取する悪代官のようです。黄門様に世直しされてしまえばいいのに。
しかし、何の証拠もなく非難するのはただの言いがかりですので、とりあえずローソンの決算資料を当たってみました。賃上げ分の原資なんてあるんですかね? 表とか面倒なので、べた書きにて。
営業総収入/営業利益/営業利益率
2010年2月期 467,192 50,275 10.76%
2011年2月期 441,277 55,540 12.59%
2012年2月期 478,957 61,769 12.90%
2013年2月期 501,000 66,000 13.17%(業績予想値)
※単位:100万円
おお、すばらしい業績推移です。2011年のみ売上が下がっていますが、それ以外は増収増益。営業利益率もじわじわと向上を続けており、経営の改善が進んでいることが読み取れます。ローソンさん、すげえ。
さて、ネタ元の記事では賃上げには5億円かかるからフランチャイジーの上納金が増えるはずだと書かれていますが、昨期と比較して40億円強も利益が増える見込みですので、泥縄でロイヤリティを上げる必要なんてとくになさそうです。
あと、注意しなければいけないのは、ローソンの賃上げは「ボーナスアップ」であって、「ベースアップ」ではないという点。
基本給を一度上げてしまうと下げるのは難しいですが、ボーナスならば調整は容易です。経営環境の急変に備えた措置でしょう。今年は円安の煽りもあるでしょうし。さすがはローソンさん、隙がありません。
これから学生の就職活動が本格化する時期でもありますし、人材確保の狙いもありそうな気がします。こういう報道で学生の動きってけっこう変わるんですよね。
コンビニの正社員で働いたことがないのでちゃんとしたイメージはないのですが、某店長の売り場作りの記事などを読むと、けっこう楽しそうだなあと思ったりもする次第。