首をボキボキ鳴らすと1トンの衝撃がかかる、はデマなんじゃないかな?


こんな記事を読みました。

首をボキボキ鳴らすと死ぬらしいからもうやめたい(脱社畜ブログ)

内容は、首をボキボキ鳴らすたびに首に1トンの衝撃がかかり、脳梗塞にかかるやすくなるらしいのでやめたいのだが、クセになっていてやめられない、というもの。

ときどき読んでいるブログなんですが、こういう脱力系の記事も書くのだなあと意外に思いました。普段はブログのタイトルのとおりのかんじなので。

んで、ひっかかったのは「首に1トンの衝撃」というやつですね。1トンといったら現役時の小錦関約4人分の重量です。そんな衝撃がかかったら、ボキボキといわず「ボ」くらいで首が折れてしまうんじゃないでしょうか。

そもそも、衝撃って重量で測るものなんでしょうか。物理がぜんぜんわからないのでちょっとググってみたところ、どうも重力加速度だとか、運動量ってもので表すのが普通みたいです。(自信なし)

衝撃度の単位(Yahoo!知恵袋)
駄文18 パンチ力 1 t?(小林泰三の不確定領域)

その運動量の単位が慣用的にキロとかトンとかいわれることがあるらしいんですが、1秒あたりで換算したりするみたいなんで、例えば1000分の1秒で瞬間的に1kgがかかったら1トンの衝撃といえるみたいです。うーん、すごいのか、すごくないのか。

んで、もう一度元記事を見てみます。参照されたのはlivedoor NEWSに転載された以下の記事の模様。

脳卒中の原因!?首をポキポキ鳴らすと骨に1トンの衝撃がかかる(Gow! Magazine)

大阪府豊中市にある豊中愛整骨院の内田泰文先生は「関節をポキッと鳴らしているとき、骨には1tもの圧力がかかっているんですよ」と、驚きの情報を教えてくれました。

「関節を曲げたときに鳴る音は、関節のなかに空気が溜まっていてそれがパンッと弾ける音なんです。空気が弾けると、骨に1tの衝撃がかかります」(前出・内田先生)

すごいね! 人体!

パンチングマシーンでも1トンなんて出せないのに、首を鳴らすだけでパンチ以上の衝撃が出せるとは、我らが先祖はきっと頭突きでナウマン象などを狩っていたに違いありません。いや待て、さっき書いたとおり1/1000秒間に1kgの力がかかっても1トンだ。それじゃエレファントはきっと倒れない。エレファントカシマシでも難しそうである。

記事文末には以下の英文記事が参考として紹介されていましたのでそちらも確認してみます。

Letting a chiropractor ‘crack’ your neck to ease pain could trigger stroke(Mail Online)

Neck ‘cracking’ and manipulations carried out by chiropractors could trigger ‘catastrophic’ health problems such as strokes, experts warned yesterday.

冒頭の引用ですが、カイロプラクターによって行われる「首のポキポキ施術(Neck ‘cracking’ and manipulations)」は健康を害する恐れがありますよ、という記事の模様です。なお、記事中にはそれに対する反論も記載されています。

結局この記事からは首のポキポキで脳卒中のリスクが高まるかどうか判断できないんですが、少なくとも記事中には1トンの衝撃がかかるという記述はなく、その主張は内田泰文先生によるものの模様です。

こんな記事を書いている間に、ブコメにこんな指摘が。

id:nekocui
1トンの圧力というが、トンは圧力の次元ではないので、エセ科学。1トン/m^2の圧力というのは浴槽に浸かった時に受ける水圧と同じくらいなので、大したことない。単位のマジック。

うーむ、学生時代に勉強したことがすっかり頭から抜けていてよくわからないんだけど、なんかそんなようなことを理科の授業でやった記憶。

1平方メートル=1万平方センチメートルだから、1トン/m^2とは1cmあたり100グラムの力がかかる圧力。なんだよ、大げさに書いてるけど缶ジュースを載せた程度の圧力じゃないか。もしこの理屈で「1トン」と書いているのなら、デマとまではいわずとも、「大げさ・まぎらわしい」のたぐいではありますな。

脱社畜ブログさんはたぶん冗談で書いたんだと思うんだけど、鵜呑みにする人もいそうなので記事にしてみた。

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