炎上、誤読、挑発。そして燃え盛りながら走り続けなければ生きられない人


昨日書いた記事がバズりました。

「全国共有電話帳アプリ」騒動に見る「利用規約に同意させたから無罪!」という誤解について

本稿執筆時点ではてブ66件、Tweet208件、Facebookいいね!が54件。これだけ火を噴いてもぴくりともしないGoogle+やmixiチェックは察するに余りあるのですが今回はその件には触れません。

はてブやTwitterのコメントを読んでいて、あれ?っと思うものがちらほらあるんです。

どうも私が高木浩光氏もdisっているように誤解をされたのではないかというかんじのが。。。

本文を読み返してひやっとしました。

twitterではセキュリティ研究者として名高い高木浩光(愛称:ひろみちゅ先生)が製作者に突撃するなどし、熱いバトルを繰り広げています。

この一文です。読み返して気がついたけれどものすごく誤読させやすい悪文でした。

まず高木浩光氏を攻撃する文章として悪意満載で読むと、このような理解もできます。太字が追記です。

twitterだけではセキュリティ研究者として名高い敬称をつけるにも値しない高木浩光(愛称:ひろみちゅ先生www)が製作者に性懲りもなく突撃するなどし、ヲチャーを喜ばせてくれる熱いバトルを繰り広げています。

そりゃあ怒る人もおりますがな。。。

別段このように高木浩光氏を攻撃する意図はまったくなく、いま直すとすればこんなかんじにします。

セキュリティ研究者として名高い高木浩光氏がtwitterで製作者を直撃し、熱いバトルを繰り広げています。ちなみに氏の愛称は「ひろみちゅ先生」。高木氏周りの話題では頻出するのでおぼえておくと「ひろみちゅって誰?」とならずに理解が容易です。

この方が後半の本論を誤読させてしまう心配がなく、全体の論調も狂う心配もありません。

そういう引っかかるポイントがあったからこそバズったのかなとも思いつつ、やらかしてしまったと後悔し、炎上するんじゃないかとヒヤヒヤしていたのですが、幸いそんな事態には至らずほっと胸をなでおろしました。

仕事の合間に本文を書き直してしまおうかという誘惑に何度も駆られましたが、該当箇所を引用をしている人もいるし、これだけ拡まってしまった記事を後から修正するのはどうかと思い、このエントリにまとめた次第。

拡まったといってもせいぜい二桁はてブの三桁ツイート。「おはようございます」とつぶやけば数百人がリツイートするような有名人の足元にも及びませんので、この程度で何を言っているんだと思う向きもあるかと存じますが、私のような一小市民、雇われのサラリーマンにとって炎上とはたいへん恐ろしいものでして、会社に電凸があったらどうしようとか、取引先に関係者がいて逆鱗に触れてしまったらどうしようかなどと、自由に書いているようで案外しがらみにまみれつつ、毎回薄氷を踏む思いで記事を公開しているのです。

うん、ちょっと言い過ぎましたけれども。

それにしても、毎回ものすごい勢いで拡散したり炎上してるのにマイペースで更新を続ける有名人たちの精神的タフネスはすごいなあと改めて感心していたところ、ちょうど私の心に響く記事がありました。

イケダハヤト師型炎上をどう表現するべきか?(やまもといちろうblog)

緻密な罵倒芸と業界裏話で人気のやまもといちろう氏が、常識に囚われない自由な物言いで注目を集めるイケダハヤト氏を批判している記事です。

お二人ともいわゆる「アルファブロガー」にカテゴライズされるのではと思うのですが、私のように吹けば飛ぶような木っ端ブロガーからするとまさに雲の上の存在。今回の記事にしても200以上のはてブを集めており、もし私がそんな反響を得たらアイ・キャン・フライと叫んで頓死するのは疑いようのない事実です。

こういう有名人同士の口プロレスは読んでいてたいへん心が休まるわけですけれども、はたと気がつきました。

私は今回、誤読させやすい文章でヒヤリとしたわけですが、おふたりとも私とは違って真っ向から挑発する文章を書くんですね。これは絶対、私には真似ができない。どうしてなのか?

それは私が貧乏サラリーマンであり、炎上のリスクに耐えられないからです。

もし燃え上がって会社を首にでもなろうものなら、私は路頭に迷います。フロムエーを片手にあちこちに電話をかけたり、ハローワークで長蛇の列に並ぶ日々が待ち構えているでしょう。やがて失業保険は切れ、生活保護は水際作戦で申請すら出せず、水道電気ガスが止まり、アパートから追い出され、寒空でマッチを擦っては暖を取り、やがてルーベンスの絵のある教会でそっと息を引き取らざるを得ないわけですよ。

一方、やまもといちろう氏は違います。

氏はすでに事業家、投資家として立場を築いており、ウェブで炎上した程度のことではびくともしません。経済的豊かさは人間を自由にするのだなあと、我々貧乏人にしみじみ感じさせてくれます。炎上なんて関係ないのです。

また、イケダハヤト氏も違います。

イケダハヤト氏を支えているのはアルファブロガーであるという事実、ブログのPVそのものが存在感の源です。彼の場合は炎上させ続けなければなりません。次の記事は炎上するのか、どれだけPVを稼げるのかと不安に駆られながら、周囲の酸素を燃焼させつつ、自身は酸欠に喘ぎながらひとつひとつの記事をひねり出しているのだと思うと、これもまた尊敬するに値する姿勢だと思うのです。

そうした事情がわかっているからこそ、やまもといちろう氏は『なるだけ読まないとか、読んでも言及しないとか。』とか最後に相手の急所を突いているのだと思います。

しかしながら、こうして言及すること自体がイケダハヤト氏を消費する行為であり、結局みんなエンターテイメントとして楽しみ、また利用しているんだなあと。

快にせよ不快にせよ、たくさんの人の心を動かせるってすごいなあとつくづく感心した次第。皮肉ではなく。本当に。

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