事業計画の落とし穴-業績予想の精度には限界がある、という話


このところ、計画やら予算やらと名のつくものとひたすら格闘しております。いや、格闘していない時間はないので、延々格闘しているといったほうが正しいのかもしれませんが。

「事業計画」だとか「業績予想」だとか、物々しい名前が冠されておりますので、世の中の多くの人はこれを信じているケースが少なくないと思うんですが、実際のところ、よほど安定期に入った企業でもない限り、実はそんなにその精度って高くないんですよねー、と。

試しにGoogleニュースで「業績予想 修正」と検索をしてみてください。名だたる上場企業の上方修正やら下方修正やらが飛び交っております。

ググってみて気がついたんですが、東証一部に最年少上場を果たした話題の会社、リブセンスさんも7月11日に上方修正を出していたんですね。

業績予想の修正に関するお知らせ(株式会社リブセンス)※PDF

第2四半期(累計)では売上高が1,528百万円→2,101百万円で137.5%、営業利益が707百万円→930百万円で131.5%の伸長。

それに対し通期予想は売上高3,307百万円→4,182百万円で126.5%、営業利益が1,509百万円→1,517百万円で100.5%の伸長。

うーん、なんともアンバランスですね。おそらく、下期にかけて大規模な広告投下などのコストのかかる施策を行うんでしょう。でも、その費用対効果に不安が残るので営業利益は控えめに据え置きにしてるんでしょうね。勘ですが、実際は営業利益1,800百万円(約120%)はカタイんじゃねえかなあと。Webの会社はGoogle先生の御心次第なところがあるので、なんともいえない難しさがありますが。

こういう景気のよいヨミ外しもあれば、一方で悪いヨミ外しもあります。いちいち例は挙げませんけれど、老舗の大手家電メーカーなどはここ数年下方修正が習い性になっています。

つくづく、予想数値というのはアテになりません。

IR発表にズレが生じるのは、「下方修正を出すと具合が悪いから保守的に予想しよう」だったり、「生きているフリ」のために強気の予想を出したり、そういう投資家対策的な思惑が働くってのもあるんですけどね。

では、直接外部の投資家の目に触れない社内目標(インナー予算とか、ストレッチ目標とか、コミットメントだとか会社によって呼ばれ方はさまざまだと思います)はもっと精度が高いのかと入ったら、別にそんなこともないわけですよ。

その数値にも、各部署の社内政治やら思い入れやら気合といった定性的な要素が多分に含まれておりまして、その積み上げたる予想にズレが生じるのは至極当然の帰結というか。

良い意味でも悪い意味でもあんまり安定した会社で働いていたことがないのであくまで業績の波が荒い会社での話なんですが、ヨミの精度ってせいぜい単年度で80%、翌年なら50%、3年後は20%で、4年後以降はまったくアテにならんよなあってレベルなんじゃないでしょうか。

もちろん、より正確な予想ができたほうがいいに決まっているんですが、このレベル以上の精度を出そうとすると計画の策定だけでとんでもない手間が必要になってきて、下手をしたら予想ができあがるころには決算発表が終わっているという本末転倒な事態になるんじゃないかなあと思っています。

そんなわけで、ぼちぼちこんなもんでいいだろうとエクセルとのにらめっこを終え、一杯やって帰ってきたところ。

これ以上ちくちく計算したってしょーがねーだろーと見切りをつけたんですが、相変わらずそっちに気を取られてぜんぜん酔いがまわりません。

あー、ブログ書いてりゃ気も紛れるかと思ったんだけどなあ。まったくもう。

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