こんな記事を読みました。
・マクドナルドがこの先生きのこるには(はてな匿名ダイアリー)
メニュー撤去、60秒チャレンジ、無料朝マックなど、迷走にも見える施策を繰り返すマクドナルドに対し、プライスライン(価格帯)の均一化により価格を明朗化するという提案をしています。セット商品のメインの価格帯は500円だそうです。
飲食経営ではプライスラインをいくつかに絞り、会計をわかりやすくするのが常道だそうなので的を射ているような気はします。しかし、主力であろうセット商品の価格帯を500円にするのは実質的な値下げを意味するわけで、収益性をさらに落とすんじゃないかなあ。
とはいえ、数字の裏づけがないまま憶測に憶測を重ねてもしかたがないので、とりあえずマクドナルドの決算資料を確認してみました。
・平成24年12月期通期連結決算状況(日本マクドナルドホールディングス株式会社)※PDF
たしかに具合が悪いようですね。前期に比べ、フランチャイズを含む全店売上高がマイナス1%、営業利益がマイナス12.1%の減収減益。
とくに注目したいのは既存店売上高と既存店客数です。新店を含めないデータのため小売店や外食の地力を測るのによく使われる指標なのですが、売上高がマイナス3.3%、客数がプラス2.2%と、既存店ではお客さんは増えているのに売上が下がっていることがわかります。
これはつまり、平均客単価が下がっているわけで、さらに平均単価を下げかねない元記事の提案はちょっと苦しく思えます。
次に月ごとの変化を見ていきましょう。月次セールスレポートという資料が公開されていました。
・月次セールスレポート/2013年2月7日更新(日本マクドナルドホールディングス株式会社)
うわ、これはひどい。既存店売上高は10ヶ月連続、客単価は9ヶ月連続、唯一好調だった客数も2012年11月にはマイナスに転じ、直近3ヶ月では全指標が前年比マイナスという惨憺たるありさまです。
炎上騒ぎになったメニューの撤去があったのが10月ですので、完全にそれを期に顧客離れが起きていることがわかります。
・「マクドナルドの店舗からメニュー表が撤去…」どう思う?(BLOGOS)
満を持して1月に投入した60秒キャンペーンも奏功しなかったようで、同月の既存店売上高はマイナス17%。じつに2割近い売上を落としています。ネットで炎上しているだけで、実店舗ではそんなに問題のないキャンペーンだったのではないかと思っていたのですが、どうやらリアルでも問題が起きてたみたいですね。涙がちょちょぎれます。
なんというか、最近のマクドナルドさんはいいところがまったくないようです(´・ω・`)
さて、ここまで来たところでようやく本論。私の考えた「最強のマクドナルド建て直し策」に入ります。
まず、私はめったにマクドナルドに行きません。でも、なにやら話題になっていたこともあり今年は2回もマックに行っています。昨年はたぶん3~4回しか行っていないので、私にしては驚異的なハイペースです。
・マクドナルドで噂の60秒キャンペーンを試してきた結果(サイト内リンク)
・話題のアイダホバーガーを食べにきた(Lococom)
結果、今年はもうマクドナルドはいいかなってかんじなんですが。
その体験を踏まえて提言いたします。
バーガーは薄味にしよう
バーガーがどれも塩辛すぎます。しょっぱくて半分も食べないうちにイヤになってくる。若者ならともかく、一定以上の年齢の人間にはつらい。はじめから薄味にしておいて、卓上調味料でお客さん自らが好みの味に調えられるようにしましょう。
100%ビーフをやめよう
いまどき100%ビーフとか誰がありがたがるんですか。食べているうちに口の水分まで奪われるパサパサのパティを改善しましょう。素直に玉ねぎやパン粉なども加えて水分を増してください。工程が増す分、製造原価が上がるかもしれませんが、絶対そっちの方がおいしいですって。パサパサの方がドリンクのオーダーが増えるとか、そんな意地汚い狙いはさすがにないと思いますし。
野菜を増やそう
野菜嫌いの人もいますので、一律に野菜を増やす必要はありませんが、サブウェイのように野菜が増量できるようにしてはいかがでしょうか。セットメニューを食べて思いましたが、野菜が圧倒的に少なくてジャンク感が半端じゃありません。1セット食べるたびに寿命が1週間は縮みそうな気がします。アメリカ人じゃあるまいし、フライドポテトを野菜だとかいわないですよね。
値上げしよう
上記3つの施策の実施にはコストの増加が伴います。その分は無理せず販売価格に転嫁しちゃいましょう。ここまでやれば、大人でもおいしく食べられ、子どもにも安心して食べさせられるハンバーガーになると思うので、値上げは十分受け入れられると思うんですよね。
というか、マクドナルドが犯した最大の失敗は、安上がりに食事ができる店ってブランドイメージを作ってしまったことでしょう。主な戦犯は100円マックです。本家米国でも「ダラーメニュー(100円マック)」への注力は、顧客に節約を促すだけだと投資家から手厳しい批判を受けています。
・バーガーキングの支持拡大 家族向け拡充、マックとの競争優位(Franchise EXPO)
ハンバーガーを食べに行くとき、モスかマクドナルドかで迷う人は少ないのではないでしょうか。モスかウェンディーズかで悩む人はいそうですが。
マクドナルドの場合、牛丼チェーンやコンビニ弁当あたりが比較対象になっていそうです。「安上がりにごはんが食べたい」というのが動機になっているんですね。そのため、牛丼チェーンやコンビニ弁当などの競合がひしめく厳しい市場で戦わざるを得なくなり、客単価がどんどん下がっていったのだと思います。
ここはひとつ発想を切り替え、「おいしいハンバーガーをちょっと高めの価格で提供する」って方向に進んでみたらどうでしょう。客数は減るかもしれませんが単価アップや利益率の向上でカバーできるでしょうし、安さ目当てにたむろするヤンキーなどが少なくなれば店の雰囲気もよくなります。そうなれば、むしろ客数が増える可能性もあります。
結構な長さになってきたのでぼちぼちまとめ。
この4つが、私の考えた最強のマクドナルド再建策です。
- バーガーは薄味に。卓上調味料を設置し自分好みの味を調えられるようにする。
- 100%ビーフをやめ、水分を含んだジューシーなパティにする。
- サブウェイのように野菜増量を可能にし、ジャンク感を払拭する。
- おいしいハンバーガーをちょっと高めの価格で提供する。
モス信者の私ですが、これをやってくれたらマクドナルドとモスに交互に行くかもしれません。
もしマクドナルドさんの関係者がこの記事を読まれましたら、ぜひとも検討のほどよろしくお願いいたします。
重大な勘違いをしているようですね。
マクドナルドは突然経営状態が悪くなったわけではありません。
マクドナルドをウォッチングしてる人たちの間では、
何年も前から「実際は減益してるだろう」と指摘していました。
それを取繕うための特殊な会計が行われていたのですが、2011年、
または2012年に破綻するだろうともいわれていました。
詳しくはリンク先をみてください。
http://matome.naver.jp/odai/2136082239810674201
面白い記事を教えていただきありがとうございます。
ねっとりと眺めてみようと思いますです。
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