「Android搭載iPhone」の発売に見る国際商標事情


今朝こんなニュースが目に入りました。

米アップル、ブラジルで「iPhone」の名称使用不可に=関係筋(ロイター)

ブラジルの知財管理当局は、米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)が世界中で販売するスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の商標について、先に同じ名称を登録していた現地企業に使用権を与える方針であることが分かった。関係筋が5日明らかにした。

これにより、アップルは中南米最大の市場で「iPhone」の商標が使えなくなる。

現地家電メーカーのグラディエンテは、アップルが初代iPhoneを発売する7年前の2000年に、iPhoneを商標として登録していた。(中略)

グラディエンテを傘下に持つIGBエレクトロニカは昨年12月、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマホ「iPhone」を発売。

これは話題になるだろ…と思ったのですが、意外に盛り上がらず。

発売は昨年12月だし、すでに話題にしたメディアがあったのかと調べたところ、やっぱりありました。

Apple、ブラジルで「iPhone」の命名権を失う(気になる、記になる…)
Android搭載の「IPHONE」がブラジルで発売されることに(GIGAZINE)

世間には私などより耳の早い人はごろごろしているものですね。

しかし、商標取得が2000年だったとはいえ、スマホで同名商品をぶつけてくるのはどう見ても便乗商法。

近くブラジルにiPhoneが上陸するのを見越して、商標の買い取り価格を吊り上げるためにやったとしか思えません。

とてもサンバとカーニバルの国とは思えないえげつなさ、それともこれがマリーシアサッカーというものでしょうか。

新興国での商標トラブルといえば、日本企業も中国進出の際に多くのブランドを先回りで押さえられてしまったというトラブルが多発しました。

中国で「商標権トラブル」相次ぐ 讃岐うどんやクレヨンしんちゃんも被害(msn産経ニュース)

「有田焼」のような伝統工芸品だけではなく、「無印良品」みたいな企業ブランドもやられちゃってたんですね、かの国恐るべし。

商標に対する考え方には、大きく分けて2つがあります。先に使っていた方の権利を認める「先使用主義」と、先に当局へ登録していた方の権利を認める「先願主義」です。

外国商標 日本の商標制度との違い(オランダ国際特許事務局)

トラブルが起きている中国やブラジルは「先願主義」に分類される模様。こういうトラブルを見ると米国やカナダの採用する「先使用主義」の方が優れているようにも思えます。

しかし、「おたくの国では知らんが、わが国で最初に使ったのは当社だ!」とか、「世間には知られていなかったが、うちは10年前から細々と売り続けてたんだ!」みたいな主張もできそうなので、やはり決定的なトラブル回避策にはならなそうです。元祖温泉まんじゅう論争的な。今回のブラジルのケースでは前者も当てはめられますね。

ところで、iPhoneの商標といえば日本でもインターホン大手のアイホン社とApple社でひと悶着あったとか。

アイホン、iPhoneの商標問題でAppleと「友好的合意」(ITmedia ニュース)

「友好的合意」の内容が一体おいくらだったのか気になるところ。

いや、ひょっとしたらお金ではなく、秘密裏にiDoorPhoneの共同開発をしてたりして。

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