ひたすらむなしい気持ちになるSF小説「スローターハウス5(カート・ヴォネガット)」

どれだけ心に残っても、他人におすすめする気になれない物語がある。それは、読んでも楽しい気持ちになれない物語だ。胃の中に水銀でも流し込まれたかのように気持ちが落ち込む物語が時たまあるのだ。 私は、基本的に物語とはエンターテ … Continue reading

南極の氷床融解が限界点を越えてしまったらしいので海面上昇系SFを紹介する

気温変動のために、南極大陸の氷が溶けまくって限界点を突破してしまったそうで、今世紀末には最大82センチもの海面上昇が起こるらしいです。 ・南極の氷床融解「限界点、越えてしまった」 NASA、支え失った氷が浮いた状態(ms … Continue reading

大槻ケンヂの怪作小説「縫製人間ヌイグルマー」に不覚にも涙ぐまされた話(ネタバレあり)

「綿いっぱいの愛を怒りに代え! 布やぶれ! 綿もはみで! 体もげてさえ! 命をかけて守ってみせよう! ボタンの瞳にかけて、正義と君を!! そう、我が名は友情の戦士! 縫製人間……」 「ヌイグルマアアアアッ!!」 大槻ケン … Continue reading

「青い星まで飛んでいけ(小川一水)」の感想 初心者からSFファンまでしっかり楽しめる短編集

現代日本SFの名手、小川一水の手になる短編集。天冥の標シリーズで出会って以来、すっかり小川一水作品のファンになってしまい、Kindle化されている作品はほぼすべてを読んでいるのですが、その著作群の中でも出色でした。 5つ … Continue reading

“伊藤計劃以後”とされた「ヨハネスブルグの天使たち(宮内 悠介)」と「know(野崎まど)」の感想

34歳の若さでなくなった夭折の天才伊藤計劃(けいかく)。数少ない彼の作品の2つ、『虐殺器官』と『ハーモニー』がアニメ映画化されるそうです。 ・伊藤計劃プロジェクト ・伊藤計劃のSF小説「虐殺器官」「ハーモニー」の劇場アニ … Continue reading

ゾンビだらけの終末世界でヒーローになる方法―「ワールド・ウォーZ(原作小説)」の感想

「ワールド・ウォーZ」という映画のトレイラーを見ました。 公式サイト:ワールド・ウォーZ(映画) ブラッド・ピット主演のパニックホラーのようです。ゾンビが大発生して世界を滅ぼすとか、いかにもB級じみててそそりますねえ。タ … Continue reading

正直言って本を読まない人、におすすめしたい読書初心者でも読みやすくて面白い本5冊

こんな記事を読みました。 ・正直言って本を読まない人を見下している(はてな匿名ダイアリー) ・正直言って本を読まない人はいらない(はてな匿名ダイアリー) どちらの記事も、要約すると「読書しない人はバカ」という主張です。 … Continue reading

一連のSF小説談義で椎名誠のSF三部作がまったく触れられていない件

乗り遅れてるけど、書いてみる。 なんかここ数日、はてな界隈でやたらとSFネタが話題になっていました。100ブクマ超えの記事だけでこんな具合です。 ・読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選(デマこいてんじゃ … Continue reading

“MM9(山本弘)”がゴジラとクトゥルフ好きなら絶対オススメの娯楽SFなので感想を書く

またKindleで面白い本が読めました。 「MM9(エムエムナイン)」はSF作家としてよりも、と学会会長としての方が有名かもしれない山本弘の2007年の作品です。 著作を読んだことがなくても、「山本弘のSF秘密基地BLO … Continue reading

オカルトSF小説「新世界より」がRPGみたいで面白いので感想を書く[ネタバレあり]

「新世界より(貴志祐介)」は2008年1月に発表された作品です。 じわじわと人気が高まったのか、最近になって漫画やテレビアニメにメディアミックス展開されています。 以前から書店の店頭などで見かけてはいたものの、どうもタイ … Continue reading

SFの金字塔「虐殺器官」をスプラッタホラーだと思って敬遠する人は損をしているので感想を書く[ネタバレあり]

「虐殺器官」とは、SFやミステリの最高傑作のひとつとして挙げられることの多い、夭折の天才「伊藤計劃(いとうけいかく)」のデビュー作です。 初版は2007年6月。もう5年も経ちますが、いまだに平積みしている書店も多いのでロ … Continue reading

楽天koboでランキング入りした「Gene Mapper」が面白かったので電子書籍について考えてみた

感想はツイートしたとおり。 Gene Mapper読了。遺伝子工学、サイバネティクス、拡張現実を盛り込んで詳細に作り込まれた世界観がSFファンにはたまらない。ディストピアを予感させる物語運びから、まさかこの結末に持ってく … Continue reading